人間主義の思想書『法華経の智慧』(池田大作著)をベースに、世界宗教の条件を考察するシリーズの続刊。第5巻は、新型コロナウイルス感染症が世界的に広がり、生命・社会・経済が大きな打撃を受ける中、法華経「如来寿量品」の中心テーマを考察。「十界互具」「九識論」「永遠の生命」などを取り上げつつ、「生死観の転換」「宿命を使命に変える思想」に迫る。月刊『第三文明』好評連載の2020年8月号分から、2021年7月号分までを書籍化。
●著者/佐藤優
●出版社/第三文明社
●発行年月日/2023年2月21日
●ISBN/9784476034141
●サイズ/四六判/並製
●ページ数/240
著者について
佐藤優(さとう・まさる)
1960年、東京都生まれ。同志社大学大学院神学研究科修了後、専門職員として外務省に入省。在ロシア日本大使館に勤務し、主任分析官として活躍。2002年、背任と偽計業務妨害容疑で逮捕、起訴され、09年6月執行猶予付有罪確定。13年6月執行猶予満了。刑の言い渡しが効力を失った。
著書に、大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した『自壊する帝国』(新潮文庫)、毎日出版文化賞特別賞を受賞した『国家の罠』(新潮文庫)、『創価学会と平和主義』(朝日新書)、『創価学会を語る』(松岡幹夫との共著/第三文明社)、『神学の技法』(平凡社)、『佐藤優の「公明党」論』(第三文明社)、など多数。第10回安吾賞受賞。
【目次】
1 「無我」と「空」の概念を捉え直す
2 池田思想に見る菩薩観の革新
3 「魔と戦い続けてこそ仏」という思想
4 「十界互具」こそ「人間主義」の土台
5 「宿命を使命に変える」思想
6 「よく生きる」ために死を見つめる思想
7 現代人の生死観を転換させる戦い
8 「生命の永遠性」を説明するための挑戦
9 九識論と「宿命転換」の論理
10 創価学会の生死観──その核心に迫る
11 生命の根源に迷う現代人への警鐘
12 生命力の強弱こそが幸不幸を決める
索引